天使な悪魔
「早く早くー!」
飲み終え、駅に向かっていると直ぐ近くのお店から泥酔した女の子の声がした。
「小桃疲れたー、早く連れて行ってよぉー。」
(えっ?小桃ちゃん?)
声のする方を振り返ると、間違いなく小桃ちゃんだった。
「早退って夜の用事だった訳か。彼氏とデート中?」
呆れた様に広江が言った。
小桃ちゃんは足をふらつかせながら誰かの腕を引っ張っている。手を引かれ、店から出て来たのは―…
(嘘ー…そんな…)
頭の中が真っ白になる。
「早くしてよー」
彼の腕に寄り添いながら二人は街中へと消えて行く―…。
栗色の髪、細身な後ろ姿・・・
紛れも無く、鶫さんだった。
飲み終え、駅に向かっていると直ぐ近くのお店から泥酔した女の子の声がした。
「小桃疲れたー、早く連れて行ってよぉー。」
(えっ?小桃ちゃん?)
声のする方を振り返ると、間違いなく小桃ちゃんだった。
「早退って夜の用事だった訳か。彼氏とデート中?」
呆れた様に広江が言った。
小桃ちゃんは足をふらつかせながら誰かの腕を引っ張っている。手を引かれ、店から出て来たのは―…
(嘘ー…そんな…)
頭の中が真っ白になる。
「早くしてよー」
彼の腕に寄り添いながら二人は街中へと消えて行く―…。
栗色の髪、細身な後ろ姿・・・
紛れも無く、鶫さんだった。