俺が彼女を抱けない理由
できるなら、もう会いたくない。。。
いやっ。やっぱり会いたい。。
俺はどうしたいのか自分でもよく分からなくなって来ていた。
「ねぇ。。沙希の彼氏ってどんな人?」
夕実ちゃんが嬉しそうに聞く。
「どんな人?そうだなぁ。。。甘えたな感じ」
「甘えたとか、カワイイ〜今度紹介してよね。」
「はいはい。
あっ葵〜!!」
沙希が指差す方には三浦の好きだった葵ちゃんが呼吸を乱しながら立っていた。
「ごめんね遅れて」
「全然、みんな今来たところだよ」
「そっかぁ」
「あっ結城くん。久しぶりだね」
お通夜もお葬式も入れ違いで会わなかった葵ちゃんとはあの海以来だった。
「元気?三浦は葵ちゃんが来てくれるのが一番喜ぶと思うよ」
『なんで?』
女子が不思議そうに声を合わせてこっちを見る。
「えっ?」
そっか俺が言わなきゃアイツが言えるわけないよな。
「三浦ずっと葵ちゃんの事好きだったんだよ」
「ほんとに?」
「ほんとに」
「だからあの日三浦っちも行きたいって言ってたんだ。。。」
「そうだよ」
沙希と葵ちゃんが目を合わす。
「でも。。。葵は。。」
「ううん何でもないよ」
何か言おうとした沙希の言葉を葵ちゃんが止めた。