俺が彼女を抱けない理由
うちに帰ると親父が心配そうな顔で俺を待っていた。
「拓か?」
「うん。ただいま」
「おかえり。貴子大丈夫だったか?」
「大丈夫だったよ。。。。」
「そうか。よかったな。」
「。。。。。。」
「ご飯は?」
「今友達と初詣行って食べてきた」
「もうすぐマナが来るけど一緒に餅食うか?」
「遠慮しとこかな。。」
マナさんも俺がいたら気を使うと思うし。。。。
もう餅は正直キツイ。
「そうか。」
「部屋にいるから」
そういってエレベーターに乗る。
なんとなく部屋に戻る気にもなれなくてそのまま屋上まで上がった。
そして鳴り続ける電話にでた。
『あっもしもし?』
『もしもしタマキ?』
『うん。あけましておめでとう
あの。。拓ちゃんごめんね』
『。。。ん?』
『なんか拓ちゃんにあたったりして』
『そんなの全然いいよ。俺の方こそごめんな』
『全然。。。今どこ?』
『屋上。。』
『風の音がすごいと思った。笑
なんで屋上?』
『なんとなく。笑』
『なんか拓ちゃんらしい。話できてよかった。じゃあまたね。そこにいたら風邪ひくよ』
『そうだな。笑
じゃあまたな』