俺が彼女を抱けない理由

葵との恋

26才の秋

俺は葵と付き合う事を決めた。


【拓〜聞いたよぉ☆おめでとう!葵の事大事にしてあげてね】



沙希からのメールに俺は迷いなく【大事にするから】と返した。


三浦は俺の事許してくれる?




俺精一杯葵の事大切にするから。



生まれて初めて彼女という存在ができた。


正直怖い。


今まで大切だと思った人はみんな俺の側から離れていったから。


葵はいなくならないよな?

そんな事を毎日考える。


『もしもし拓?』


『あっ祐ちゃん?』


『金曜の夜とか忙しいよなぁ?』



『あ〜ちょっと待って。スケジュール確認するから。金曜かぁ。。多分大丈夫だと思うよ。何かあるの?』


『あー俺、沙希と全然会えないって中田さんに愚痴言ったら事務所の買い上げてる別荘みたいな所使っていいって。笑

楓も来るから拓も葵ちゃんと来いよ』


『俺らまでいいの?』


『当たり前だろ。みんなで楽しくやろうぜ』



『わかった。葵にも言っとくよ』


『あっ、沙希には黙ってて。驚かせたいから』


『わかったよ』


兄貴は沙希の事になると一生懸命だった。
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