俺が彼女を抱けない理由
3日後、俺達は三浦のお通夜で再会した。
本当はこんな再会したくなかった。
久しぶりに見る香川の顔は目が腫れて下を向いたままだった。
「拓。。。」
「。。。瞬」
「瞬、俺。。。。三浦と最後に話したのあの海なんだ。。。学校を辞めるときもアイツに何も言わなかった。。あんなに頑張ってきた仲間なのに。。。」
「三浦いってたよ。。。。結城も絶対走りたかったはずだからって。絶対全国行くって」
「。。。。。」
「その頑張りがあったから大学からの推薦もきた。箱根の夢も見れたんだろ?」
「でもその箱根を目の前にして死んだら意味ないだろーが!!」
俺は瞬につかみかかる。
「それくらい頑張ってたんだよアイツは。お前が分かってやんないでどうするんだよ!」
「もうやめとけ」
俺を止めたのは小林先生だった。
そして先生に連れられ三浦のところまで行く。
どこかに傷があるわけでも痩せ細ってるわけでもない。
さっきまで走ってたような体の横に一緒にとったメダルとマラソンシューズが置いてあった。
三浦。。。
がんばったな。。
三浦。。ごめんな。。