俺が彼女を抱けない理由
沙希1人でLIVE行くって言ってたし、何かに悪い事に巻き込まれたんじゃないだろうな。
俺の心配を限界に近づいた頃、沙希に電話することにした。
『もしもし?』
『もしもーし拓?』
何?この普通な感じ。。
いや、テンションはいつも以上に高い。
『生きてたんだ?笑』
俺は無理に冗談ぽく持って行く。
心配してた事は気づかれたくなかった。
『えっ?何それ。笑』
『いや、あれだけ就職のお祝いしてって言ってたのに連絡もしてこないからさ』
『あ〜!忘れてたぁ!』
『・・まじ?っでいつにする?』
『その話はまたでいいゃ』
まじで?
俺は体中の力が抜けるような気がした。
沙希がそんな事を言うなんてありえない。
『お前熱でもあるわけ?』
『ないよぉ』
俺の話にもいいかげんに返事する沙希はキャッチが入ったからと言って電話を切った。
俺また振り回されてないか?
絶対に今回だけはアイツにガツンと言ってやる。
でも一週間に2.3回あった電話はピタッとなくなった。
俺にもプライドがあるし絶対にこっちからは電話しないと決めた。
でもそんなプライドは何の意味もなかった。