バーチャルウォーズ
輝人はすぐに廊下へ出て急いで1階へ降りていった。
「じゃ、俺も部屋にもどるよ。・・・あのその手を離してくれないかな。」
「あっ、ずっとつかんだままで。ごめんなさい・・・ありがと。」
「おやすみ。・・・・・あ、今度キスしたくなったら俺に言ってほしい。」
「えっ。」
「俺はいきなりあんなイヤラシイことはしない。
雪美が泣くようなことはしない。・・・いじわるだけどな。」
そうつぶやくと咲も自室へさっさともどってしまった。
雪美はハァとため息をつくと、たちあがってドアを閉めに移動した。
「あら?」
開いたドアのすぐ前から咲の部屋側1mほどのところにラムネ菓子が落ちていた。
(もしかして、咲は輝人さんとのこと見てたってこと?
そういえば・・・助けを求めてからすぐに輝人さんにとびかかって・・・。)
「今度キスしたくなったら俺に言ってほしい。」
(私とキスしてもいいっていう意味だよね。)
翌朝、咲とも輝人とも顔をあわせると気まずいと思っていた雪美だったが、輝人は早出で顔をあわせることがなかった。
咲の姿も家の中ではなかったので、雪美は内心、ラッキーだと思った。
バス停まで行くと、文庫本を開いて立っている咲が雪美の方をチラッと見た。
「えっ・・・どうして?」
「いけないな、その顔じゃ。」
「な、何なの?」
「怯えてるし、誘ってる。電車だと危ないな。
真後ろにいるから何かあったら同じ足を連続で足踏みして。」
「う、うん・・・。そうする。ううん、後ろじゃなくってすぐ隣にいて。」
「隣だと噂されるから嫌じゃなかったのか?」
「もういいの。噂は噂だし・・・。
それに、咲と噂たてられるならきっと面白いと思って。」
「おもしろい・・・だと?」
「噂たててほしい女子の方が多そうだからね~。
うふふ、私って小悪魔ぁ~~~!」
「なるほどね。いつもの顔にもどったな。
じゃ、俺は先に行くから。」
「ええぇーーー!」
咲は雪美からどんどん離れて学校へそそくさと行ってしまった。
(やっぱり咲は優しいね。・・・なわけないでしょおぉ!!!)
雪美が登校すると、もうどのクラスでも夏祭りのお楽しみデートの話題でもちきりになっていた。
ただ、先生の許可がおりたという段階だったため、どういうルールで行われるのか?ペアの決め方などは口々にいろんな説が飛び交っている。
お昼休みに緊急で生徒会の会議招集の連絡がきて、放課後雪美は生徒会室へと向かった。
そして信じられない光景を目の当たりにした。
「あ、あれ?竹井さん・・・。どうして?」
「私が提案者だからですわ。
言いだしたからにはその先もきちんとルールも進行も考えて発言していますの。」
「ほぉ・・・。じゃあ説明してもらおうか。
こっちは準備から走り回らされるんだから、早急に的確に情報をいただいておかねばならないからね。」
副会長の中井は嫌味混じりな口調で竹井真菜に説明を求めると、竹井真菜は会社でのプレゼンのような趣向で語り始めるのだった。
「じゃ、俺も部屋にもどるよ。・・・あのその手を離してくれないかな。」
「あっ、ずっとつかんだままで。ごめんなさい・・・ありがと。」
「おやすみ。・・・・・あ、今度キスしたくなったら俺に言ってほしい。」
「えっ。」
「俺はいきなりあんなイヤラシイことはしない。
雪美が泣くようなことはしない。・・・いじわるだけどな。」
そうつぶやくと咲も自室へさっさともどってしまった。
雪美はハァとため息をつくと、たちあがってドアを閉めに移動した。
「あら?」
開いたドアのすぐ前から咲の部屋側1mほどのところにラムネ菓子が落ちていた。
(もしかして、咲は輝人さんとのこと見てたってこと?
そういえば・・・助けを求めてからすぐに輝人さんにとびかかって・・・。)
「今度キスしたくなったら俺に言ってほしい。」
(私とキスしてもいいっていう意味だよね。)
翌朝、咲とも輝人とも顔をあわせると気まずいと思っていた雪美だったが、輝人は早出で顔をあわせることがなかった。
咲の姿も家の中ではなかったので、雪美は内心、ラッキーだと思った。
バス停まで行くと、文庫本を開いて立っている咲が雪美の方をチラッと見た。
「えっ・・・どうして?」
「いけないな、その顔じゃ。」
「な、何なの?」
「怯えてるし、誘ってる。電車だと危ないな。
真後ろにいるから何かあったら同じ足を連続で足踏みして。」
「う、うん・・・。そうする。ううん、後ろじゃなくってすぐ隣にいて。」
「隣だと噂されるから嫌じゃなかったのか?」
「もういいの。噂は噂だし・・・。
それに、咲と噂たてられるならきっと面白いと思って。」
「おもしろい・・・だと?」
「噂たててほしい女子の方が多そうだからね~。
うふふ、私って小悪魔ぁ~~~!」
「なるほどね。いつもの顔にもどったな。
じゃ、俺は先に行くから。」
「ええぇーーー!」
咲は雪美からどんどん離れて学校へそそくさと行ってしまった。
(やっぱり咲は優しいね。・・・なわけないでしょおぉ!!!)
雪美が登校すると、もうどのクラスでも夏祭りのお楽しみデートの話題でもちきりになっていた。
ただ、先生の許可がおりたという段階だったため、どういうルールで行われるのか?ペアの決め方などは口々にいろんな説が飛び交っている。
お昼休みに緊急で生徒会の会議招集の連絡がきて、放課後雪美は生徒会室へと向かった。
そして信じられない光景を目の当たりにした。
「あ、あれ?竹井さん・・・。どうして?」
「私が提案者だからですわ。
言いだしたからにはその先もきちんとルールも進行も考えて発言していますの。」
「ほぉ・・・。じゃあ説明してもらおうか。
こっちは準備から走り回らされるんだから、早急に的確に情報をいただいておかねばならないからね。」
副会長の中井は嫌味混じりな口調で竹井真菜に説明を求めると、竹井真菜は会社でのプレゼンのような趣向で語り始めるのだった。