バーチャルウォーズ
咲は雪美の記憶がもどったことに安堵した。
しかし、明日に何が起こって、もう雪美とこうやって話せるかどうかわからないと思った。
咲は自分に駆け寄ろうとした雪美をギュッと抱きしめてつぶやいた。
「ごめん、苦しめ続けてごめんな。」
「さ、き?どうして苦しめるなんて?
咲は私を助けてくれたのに・・・。」
「はぁ?」
「悪いビジョンはキーワードとともにさっきすべて消去したんだ。
魔王に囚われていたお姫様はすてきな王子様によって救出されました・・・だよ。」
「竹井・・・おまえ。すごいな。」
「一時はどうなるかと思ったけど、雪美の記憶がもどってよかったよかった。
じゃ、もう遅いし、雪美はまた明日な。」
「竹井先輩、ありがとうございました。
先輩のおかげで、頭痛もなくなったし、すっきりして眠れます。」
「おう、俺は医学と心理学と呪術はプロだからな。
じゃ、先生、咲・・・ちょっと。」
輝人の部屋に3人は移動して翌日のことを話しあった。
「明日行動を起こすってことか。」
「たぶん、待ってるのはおまえの兄貴だけじゃないな。
そろそろ完全に雪美をまるごと人質状態にする気だろうな。
じゃ、先生は雪美に何か課題でも用事でも何か与えてすぐに学校を出れないようにしてくれ。
それで咲は兄貴の店へな。」
竹井は2人に指示をした。
「もし、兄さんが俺を殴るとかして逃げたら?」
「面倒事に乗ったついでだし・・・俺んちのつおい兄さんたちを用意しておいてやるから、咲は何の心配もいらない。」
「竹井、前も今回も・・・君には世話になってばかりで、ありがとう。
何か俺にできることがあったら言ってくれ。
お金持ちの君にお金のかかることは何もできないけど・・・何かお礼を」
「ば~か言え。こんな従順な俺にしたおまえに俺が礼をいうべきなんだよ。
っていうか・・・おまえはもうお礼をしてくれてるさ。」
「何だ?」
「留学して俺んちに住むんだろ?」
「いや、それは世話の上塗りだから、お礼じゃないって。」
「お礼だよ。雪美は日本に置いてけぼりなのに、俺はお前を独占できるんだからなぁ。ああ~~~楽しみで心が浮かれてしまうぜ。」
「げっ・・・何かしてきたら殺すからな。」
「甘い毎日を送ろうぜ~~ついでに俺が家庭教師も引き受けてやるしな。」
「なぁ・・・おまえそんなに偉いのにどうしてうちの高校に来た?
まさか、最初から咲狙いなわけでもなかったんだろう?」
「親が離婚しそうになったんだ。母親が夫の浮気にイラッときて、こっちの彼氏に浮気してやろうと思ってやってきた。
それで妹が騒ぎ出して、親父が自分だけではどうしようもないからって俺に土下座してさ~~~」
「それで、あっちのことをほったらかして帰国したのか?」
「ああ。俺は天才だから、どこでも必要とされる。
でも、いい逸材を見つけられてよかった。」
「俺は逸材かぁ!」
「すまない、最高のパートナーって言いかえるよ。
それに・・・雪美は俺にまとわりついてきた女とか妹とはぜんぜん違うし、初めてこういう女の子ならいっしょにいていいなって思った。
もちろん、俺はゲイだから愛することはできないけどな。
素直で、かわいくて、見た目にとらわれない。
俺の本質をいきなりついてきた女なんていないから。」
「そうさ。あいつは小さい頃からいつも直球勝負だ。
だけど、相手を傷つけないように気をつけてる。
うっかり傷つけてしまったようなことがあったら、いっぱい謝っていっぱい反省するいい娘だよ。
だから、咲、留学して・・・帰ってくるなよ。」
「なっ、なんでそうなるんだ!
先生こそ、転勤しろ。遠く離れた孤島の分校にでも行って根をおろせよ。」
「このぉーーー!
「まぁまぁ・・・きれいな男が争う姿も萌えるけど、まずは明日だ。」
しかし、明日に何が起こって、もう雪美とこうやって話せるかどうかわからないと思った。
咲は自分に駆け寄ろうとした雪美をギュッと抱きしめてつぶやいた。
「ごめん、苦しめ続けてごめんな。」
「さ、き?どうして苦しめるなんて?
咲は私を助けてくれたのに・・・。」
「はぁ?」
「悪いビジョンはキーワードとともにさっきすべて消去したんだ。
魔王に囚われていたお姫様はすてきな王子様によって救出されました・・・だよ。」
「竹井・・・おまえ。すごいな。」
「一時はどうなるかと思ったけど、雪美の記憶がもどってよかったよかった。
じゃ、もう遅いし、雪美はまた明日な。」
「竹井先輩、ありがとうございました。
先輩のおかげで、頭痛もなくなったし、すっきりして眠れます。」
「おう、俺は医学と心理学と呪術はプロだからな。
じゃ、先生、咲・・・ちょっと。」
輝人の部屋に3人は移動して翌日のことを話しあった。
「明日行動を起こすってことか。」
「たぶん、待ってるのはおまえの兄貴だけじゃないな。
そろそろ完全に雪美をまるごと人質状態にする気だろうな。
じゃ、先生は雪美に何か課題でも用事でも何か与えてすぐに学校を出れないようにしてくれ。
それで咲は兄貴の店へな。」
竹井は2人に指示をした。
「もし、兄さんが俺を殴るとかして逃げたら?」
「面倒事に乗ったついでだし・・・俺んちのつおい兄さんたちを用意しておいてやるから、咲は何の心配もいらない。」
「竹井、前も今回も・・・君には世話になってばかりで、ありがとう。
何か俺にできることがあったら言ってくれ。
お金持ちの君にお金のかかることは何もできないけど・・・何かお礼を」
「ば~か言え。こんな従順な俺にしたおまえに俺が礼をいうべきなんだよ。
っていうか・・・おまえはもうお礼をしてくれてるさ。」
「何だ?」
「留学して俺んちに住むんだろ?」
「いや、それは世話の上塗りだから、お礼じゃないって。」
「お礼だよ。雪美は日本に置いてけぼりなのに、俺はお前を独占できるんだからなぁ。ああ~~~楽しみで心が浮かれてしまうぜ。」
「げっ・・・何かしてきたら殺すからな。」
「甘い毎日を送ろうぜ~~ついでに俺が家庭教師も引き受けてやるしな。」
「なぁ・・・おまえそんなに偉いのにどうしてうちの高校に来た?
まさか、最初から咲狙いなわけでもなかったんだろう?」
「親が離婚しそうになったんだ。母親が夫の浮気にイラッときて、こっちの彼氏に浮気してやろうと思ってやってきた。
それで妹が騒ぎ出して、親父が自分だけではどうしようもないからって俺に土下座してさ~~~」
「それで、あっちのことをほったらかして帰国したのか?」
「ああ。俺は天才だから、どこでも必要とされる。
でも、いい逸材を見つけられてよかった。」
「俺は逸材かぁ!」
「すまない、最高のパートナーって言いかえるよ。
それに・・・雪美は俺にまとわりついてきた女とか妹とはぜんぜん違うし、初めてこういう女の子ならいっしょにいていいなって思った。
もちろん、俺はゲイだから愛することはできないけどな。
素直で、かわいくて、見た目にとらわれない。
俺の本質をいきなりついてきた女なんていないから。」
「そうさ。あいつは小さい頃からいつも直球勝負だ。
だけど、相手を傷つけないように気をつけてる。
うっかり傷つけてしまったようなことがあったら、いっぱい謝っていっぱい反省するいい娘だよ。
だから、咲、留学して・・・帰ってくるなよ。」
「なっ、なんでそうなるんだ!
先生こそ、転勤しろ。遠く離れた孤島の分校にでも行って根をおろせよ。」
「このぉーーー!
「まぁまぁ・・・きれいな男が争う姿も萌えるけど、まずは明日だ。」