バーチャルウォーズ
その夜、雪美は咲にメールを送ろうとしたが、まさかマークからの求婚のことなど言えるわけもなく、1文字さえも打てなかった。
メールチェックだけして寝ようと送信されてきたメールを見ると、竹井遼からのメールが来ていた。
「先輩から・・・?めずらしいわね。」
「咲からじゃなくてゴメン。m(_ _)m
でも内容は咲のことなんだ。
明日か明後日くらいにこちらのマスコミが面白半分にばらまいたスクープ記事が日本にも出てしまうと思う。
会社のパーティーにきていた期待の新人女優が俺とまちがえて咲を誘惑してしまったんだ。
ほんとにゴメン!申し訳ない。
もちろん俺を誘惑されても俺は咲にしか興味はないけどね。
とにかく咲を信じてやって。・・・ってそんなこと言われる筋合いもないかw
雪美の卒業式のときには俺も日本へ行くつもりだ。
1年のときはかわいかったけど、女子大生ともなれば女っぽくなったんじゃないかな?
楽しみだ。(^◇^) 竹井遼」
(新人女優とスクープ記事って!?いったいどういう生活してるんだろう・・・?
でも、あっちの大学って自由みたいだし、咲はメールで飛び級して早く就職したいって言ってたのに・・・。
離れてるとすごい不安になる・・・。
半分は留学後にたとえ咲があっちの世界の人になってしまっても後悔しないって思ったけど、それ以上は無理。
先輩が私に気を遣ってメールをくれていてもやっぱり、不安になるばかり。)
数日後、竹井のメールの話通りのスクープ記事がワイドショーでもとりあげられていた。
全米でヒットした映画で未来有望視され若い男性から圧倒的な人気を集めるジェシカという女優と咲が正装で写真に写っている。
ジェシカの方は深紅の大きく胸の開いたドレスで、胸を後ろから押しあてるように咲と腕を組んでいる。
咲は高校の頃とあまり変わらない表情をしていた。
女生徒に囲まれても表情を変えなかったのを雪美は知っていたからだが、さすがにたくさんのマスコミからいろんな角度からジェシカとの写真を撮られて、苦笑いなのか、別の何かがおかしくなったのか笑顔すら見えた写真もあった。
(もう・・・いいわ。)
雪美は咲に最低でも2~3日に1回のペースでメールを送っていたが、受験のことも、マークのことも、家のこともいっぱいですでに3回はとんでしまっていた。
咲からのメールも2週間以上来ないままだったが、雪美は人の運命なんて離れるとそうやって思い出になってしまうのか。と思い始めていた。
そして年の瀬が過ぎ、新年が来た頃・・・咲からメールが届いた。
「すごく久しぶり。
いや、そんなことはどうだっていい。
俺は雪美から何も言ってこなくなったのは受験とかいろいろ忙しくなってしまったんだろうなって思ってたんだ。
それと、俺も飛び級で4回生にいけるかどうかの試験で必死だったからなんだ。
やっと試験を突破して一足はやく竹井と祝杯をあげようかと思って彼の事務所を訪ねたら、竹井の会社から日本に出向していたというマークという男に雪美と結婚するからと言われた。
マークと結婚するなんて、本当なのか?
すぐ返事をしてください。
咲 」
「最近、マークを見ないと思ったらアメリカへもどっていたのね。
でも、咲と会うなんて・・・。」
メールチェックだけして寝ようと送信されてきたメールを見ると、竹井遼からのメールが来ていた。
「先輩から・・・?めずらしいわね。」
「咲からじゃなくてゴメン。m(_ _)m
でも内容は咲のことなんだ。
明日か明後日くらいにこちらのマスコミが面白半分にばらまいたスクープ記事が日本にも出てしまうと思う。
会社のパーティーにきていた期待の新人女優が俺とまちがえて咲を誘惑してしまったんだ。
ほんとにゴメン!申し訳ない。
もちろん俺を誘惑されても俺は咲にしか興味はないけどね。
とにかく咲を信じてやって。・・・ってそんなこと言われる筋合いもないかw
雪美の卒業式のときには俺も日本へ行くつもりだ。
1年のときはかわいかったけど、女子大生ともなれば女っぽくなったんじゃないかな?
楽しみだ。(^◇^) 竹井遼」
(新人女優とスクープ記事って!?いったいどういう生活してるんだろう・・・?
でも、あっちの大学って自由みたいだし、咲はメールで飛び級して早く就職したいって言ってたのに・・・。
離れてるとすごい不安になる・・・。
半分は留学後にたとえ咲があっちの世界の人になってしまっても後悔しないって思ったけど、それ以上は無理。
先輩が私に気を遣ってメールをくれていてもやっぱり、不安になるばかり。)
数日後、竹井のメールの話通りのスクープ記事がワイドショーでもとりあげられていた。
全米でヒットした映画で未来有望視され若い男性から圧倒的な人気を集めるジェシカという女優と咲が正装で写真に写っている。
ジェシカの方は深紅の大きく胸の開いたドレスで、胸を後ろから押しあてるように咲と腕を組んでいる。
咲は高校の頃とあまり変わらない表情をしていた。
女生徒に囲まれても表情を変えなかったのを雪美は知っていたからだが、さすがにたくさんのマスコミからいろんな角度からジェシカとの写真を撮られて、苦笑いなのか、別の何かがおかしくなったのか笑顔すら見えた写真もあった。
(もう・・・いいわ。)
雪美は咲に最低でも2~3日に1回のペースでメールを送っていたが、受験のことも、マークのことも、家のこともいっぱいですでに3回はとんでしまっていた。
咲からのメールも2週間以上来ないままだったが、雪美は人の運命なんて離れるとそうやって思い出になってしまうのか。と思い始めていた。
そして年の瀬が過ぎ、新年が来た頃・・・咲からメールが届いた。
「すごく久しぶり。
いや、そんなことはどうだっていい。
俺は雪美から何も言ってこなくなったのは受験とかいろいろ忙しくなってしまったんだろうなって思ってたんだ。
それと、俺も飛び級で4回生にいけるかどうかの試験で必死だったからなんだ。
やっと試験を突破して一足はやく竹井と祝杯をあげようかと思って彼の事務所を訪ねたら、竹井の会社から日本に出向していたというマークという男に雪美と結婚するからと言われた。
マークと結婚するなんて、本当なのか?
すぐ返事をしてください。
咲 」
「最近、マークを見ないと思ったらアメリカへもどっていたのね。
でも、咲と会うなんて・・・。」