星月の君
0 それは幼いころの





 それは多分、元服前だったと思う。


 その日、父の友人が何人か邸に来ていた。酒を酌み交わし、互いに話し込んでいるその様子をちらりと見た。

 さほど興味もなく、またよく話すわけでもない同じ歳ほどの子らとも、私は会う気にはなれず、部屋に篭っていた。
 それが一番いいやり過ごし方だとわかっていたのだ。

 それに部屋の外に出ると、無理矢理遊びに連れていかれそうだったからである。


 早く帰ればいいのにと私は思っていた。



 しかし私の願いは叶うことはなかった。

 そう、客人ら泊まるらしい。




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