Double★Star.




『おはようございます。』





綺羅はさっきまでとは別人になったみたいに、大きな声で現場の人達に向かって挨拶した。






撮影は台本の最初のページからやるらしい。






最初は出会いのシーンで、保健室にいる病弱な私に綺羅が一目惚れすると台本に書いてあった。






こんな非現実的な事がおこるわけないと思いながらも…撮影がはじまった。










『君は?』






『ふぇ?私?』






普段は絶対言わないのに…気づくと私は台本にそってそんなセリフを言っていた…。






なんか変…
自然に演技してしまう…






『カット!!!!いいね〜。』





満足気な監督…






私にだけ不機嫌な顔を見せる綺羅…






『いつ覚えたんだよ。』





『は?』






『セリフだ!!!!アホ。』






アホ…?






『台本もらった日。』






『は!?あん時ちょっとしか台本見てなかったじゃねーか。』





『それが?』






『…べつに。』






本当ムカつく…






そして私と綺羅の出会いのシーンの撮影は終わり、綺羅とその他の男子生徒の撮影に入った。






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