Double★Star.
『お…おい。行くぞ。』
『は?』
『はっ!?お前…俺様に向かって…』
今のは聞き間違えだろうか…
俺…“様”!?
ちょっと…
コイツ自分が王様にでもなってるつもり?
『ったく…とりあえず行くぞ。間に合わなくなんだろ。』
そして本当に意味が分からないまま、無理矢理引っ張られ車に乗せられた…。
『ちょっと…!!!!』
『あ?何だよ。』
『…どこ行くの?』
『いきなりため口か…。社長から聞いてねぇの?他の共演者とかスタッフに会うんだよ。』
私は初対面だろうと何だろうと、敬語は使わない。
あの日から、ずっとそう…。
『…何それ。』
『はぁ…。とりあえず行けば分かる。ついでに台本ももらえるから。』
そういえば…さっき社長さんが、出演者とスタッフがどうのって言ってたっけ…。
『お前、そんなんでドラマとか大丈夫かよ。』
大丈夫なわけないじゃん…
『素人と共演すんの嫌いなんだよ。知識ねぇし、下手くそな演技されるとこっちが困る。』
何それ…
あくまでも自分中心の考え方…
『本当にムカつく奴…』
『あ”?』
私だってやりたくてやってるんじゃないわよ。