ベストマリアージュ
あれから二つの条件とは別に、私は彼女も交えた話し合いの場を設けた。


会社の後輩だという彼女は、若くてピチピチした肌を赤く染めながら、大地を見つめてる。


私を見る時だけは、少しだけ怯えたような顔を見せたけど、それでも大地に寄り添う彼女を見て、可愛いなと思ってしまった。


私も初めて大地と知り合った頃は、こんな風だったのかもしれない。


私より4つ年が上の彼は、この彼女と同じように、新入社員の私に手をつけた。


同じ職場でいつも一緒にいれば、自然と仲も良くなるし、情も湧くだろう。


だけどそれは私だからなんだと思ってた。


まさか何年か先に、同じ状況が生まれるなんて夢にも思わなかった。


結婚が決まった時、同じ部署だという理由で、どちらかが異動しなければならなくなった。


だから私は自分が辞めることで、大地が異動しなくてもいいように身を引いた。


正直、ちょうど仕事も面白くなりはじめてた頃だったから悩んだけれど、それでも大地の役に立てることが嬉しかった。


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