ベストマリアージュ
「どういう意味ですか!」


案の定、彼女は私の挑発に乗って反論してくる。


あぁ、今日はこんなこと言うために来たんじゃなかったのに……


「ごめん、あなたがあまりにも攻撃的だから、意地悪言っちゃった

ほんとは心からおめでとうって思ってるよ?

お母さんがそんなにイライラしてたら、赤ちゃんに良くないんじゃない?」


「イライラさせてるのはあなたじゃないですか!

わかったでしょう?

私は大地さんの子供を授かったんです

だからもう大地さんには会わないで下さい!」


やっぱり……そういうことか。


会って謝りたいなんて嘘だったんだ。


自分が妊娠したことを私に見せつけて、もう大地に会うなと牽制するために呼んだだけ。


まあ、私も薄々わかってはいたけれど、妊娠してることまでは予想してなかった。


だから、ショックじゃなかったとは言えない。


私にも子供がいたら別れなくて済んだのかななんて、思ってしまったから。


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