ベストマリアージュ
クスクスと笑い声が聞こえて女の人の方を見ると、彼女が口に手を当てて笑っていた。


「もぉ、わかったから

そんなマーキングみたいなことしなくても

彼女、困ってるよ?」


なにがなんだかわからなくて、クルッと首を後ろに動かして、今度はさとしの顔を見た。


「うるせ!お前のせいでなぁ、別れの危機だったんだっつーの!」


「あ、やっぱり?

なあんだ、仲直りしちゃったんだ」


なんなの?この会話。


全然話が見えないんですけど……


私が不思議そうに、二人を交互に見ていると、ようやくさとしがボソッと呟いた。


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