ベストマリアージュ
――――――…
――――…
――…
シャキシャキとリズムよく鳴るハサミの音。
時折さとしの指が私の頭を修正するように支える。
鏡越しの仕事モードのさとしは、相変わらずびっくりするほどかっこよくて。
だからなんだか妙に照れてしまうのか知らず知らずに俯いてるみたいだった。
そのたびに何度も顔を上げさせられて、その仕草にまたドキリとさせられる。
(って、そんな風にときめいてる場合じゃなかったんだった!)
あれからすぐに今日という日はやってきて、さとしは宣言通り明日も仕事だっていうのにわざわざ帰ってきてくれた。
電話があったのはもうすでに10時を過ぎていて、明日は朝早くに向こうに帰るらしい。
「あ、あのさ、さとし」
「あ?なんだよ」
面と向かっては言いづらいから、今のうちに言っちゃえと勇気を振り絞ってそう声をかけた。
かけたはいいけど、次の言葉がなかなか出てこなくて逆にさとしの手が止まる。
「なに?」
訝しげに眉間に皺を寄せて、鏡越しに私をまっすぐに見てる。
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シャキシャキとリズムよく鳴るハサミの音。
時折さとしの指が私の頭を修正するように支える。
鏡越しの仕事モードのさとしは、相変わらずびっくりするほどかっこよくて。
だからなんだか妙に照れてしまうのか知らず知らずに俯いてるみたいだった。
そのたびに何度も顔を上げさせられて、その仕草にまたドキリとさせられる。
(って、そんな風にときめいてる場合じゃなかったんだった!)
あれからすぐに今日という日はやってきて、さとしは宣言通り明日も仕事だっていうのにわざわざ帰ってきてくれた。
電話があったのはもうすでに10時を過ぎていて、明日は朝早くに向こうに帰るらしい。
「あ、あのさ、さとし」
「あ?なんだよ」
面と向かっては言いづらいから、今のうちに言っちゃえと勇気を振り絞ってそう声をかけた。
かけたはいいけど、次の言葉がなかなか出てこなくて逆にさとしの手が止まる。
「なに?」
訝しげに眉間に皺を寄せて、鏡越しに私をまっすぐに見てる。