ベストマリアージュ
「珠美、明日暇よね?」
なんですか?その、決めつけたような言いぐさは……まあ、確かに暇だけどさ。
「うん、まあ……」
少しふてくされながらそう言うと、母はやっぱりといったような顔で、にんまり笑った。
「明日から一泊で、お隣の松本さんとこと温泉に行くんだけどね?」
ふぅん、相変わらず仲がいいんだな……
それで?まさか一緒に行こうとか言わないよね?
「だから、あんたさとしくんにご飯、作りに行ってあげてくれる?」
「……っ!」
な、なんであたしが?
「子供じゃないんだから、勝手に食べるでしょ?」
嫌だ……こないだのこともあるし、今あいつに会いたくない。
「土日は休みでどうせゴロゴロしてんだから、いいじゃないの!それくらい」
うっ……それを言われると辛い。