ベストマリアージュ
ど、ど、ど、どういうこと?


だって優也はさとしが好きで、だから私に嫌がらせしてたんじゃないの?


「あいつが女と会ってんの見たことあるし

店じゃカミングアウトしてっから、男が好きなのはみんな知ってるけど、店長の話じゃ女もいけるらしいってさ」


バイってやつ?なんてサラッと言われて固まった。


今までゲイだからキスされても挨拶がわりだとか、嫌がらせくらいにしか考えてなかったのに、だとしたら意味が違ってくる。


やだ、私、本当にさとしを裏切ったことになるんじゃない?


だってちゃんと女として認識した上であんな……


「珠美?お前また馬鹿なこと考えてんだろ?

気にすんな、もうあいつをお前には近づかせねぇから」


髪を撫でながらそう言われたけど、なぜだか私は納得出来ない。


「それって……さとしの部屋にも店にも行っちゃダメってこと?」


結局それって優也の思うつぼなんじゃ……


「あ~、出来ればそうしてほしいけど、やなんだろ?それじゃ」


「行っても……いいの?」


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