ベストマリアージュ
まだボーッとする頭で、さとしの言葉の意味を理解しようとする。


そうか、今みたいにすればいいんだ……


確かに……気持ちよかった……


キスでこんなに感じるなんて、思わなかった。


「あ……れで、いいの?」


そんな感じでやってみろなんて言われても、無我夢中だったからもう一度出来るかどうかはわからない。


「まあな?まだぎこちないけど、そのうち慣れんだろ?」


「慣れるって……まさかまだ……するの?」


「お前がちゃんと出来るようになるまではな?

つきあってやるよ」


つきあってやるって、言われても……


呆然としている私の手を引いて、さとしはベッドまで誘導する。


そのまま私の体をベッドに放り投げて、上から下まで舐めるように眺めてから、自分もベッドに腰かけた。


ギッ……とスプリングの軋む音がする。


キスの次は何をされるんだろう?と、私はまた身を固くした。


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