君への橋渡し

倖野 かや編

どこまでも続く青い青いキャンパスに、白い線が一本空へとひかれている頃…


地上では、


「かずさ〜っ！かずさっ起きてるの〜？ご飯よ〜！！」


朝の鳥達のさえずりを掻き消されるくらいのパワフルな声がしたと思えば…


「はーい！母（はは）」


その声に負けず劣らずのパワフルな子供の声が鳴り響いた！


っと思った瞬間


（バタバタバタ）


恐竜の子供が地団駄（じだんだ）を踏んでいるかのような勢いで、バタバタバタと廊下を走ってくる音がした。


「母！オハヨー」

「はい！おはよう」


台所に立っていた母親と思われる女性は、どこかで見た覚えのある顔だった！


まだ少し幼さが残っていたが今は立派な美しい女性の大人になっていた

『かや』の姿が、そこにはあった！


そぅ かやには
7歳になる長女『かずさ』がいた。



そして今かや達がいる場所は、
かやが生まれ育った島であった。


長い月日は流れでも、かや達の住む島は、時間（とき）が止まったがのように何一つ変わっていないようだ。