【完】999本のバラを君に。
「美沙は?」
「帰ったよ。翔太によろしくって」
「そっか。点火式何時からだっけ?」
「18時半」
「それまで遊びまくろーぜ!」
「うんっ!」
翔太はあたしの手をとって歩き出す。
それから、お化け屋敷に行ったり、フランクフルトを食べたり。
ずっと2人で笑いながら校舎を歩き回った。
気づいたらもう、点火式の時間で。
「真優、桜の木行こーぜ」
「え、点火式いいの?」
「あそこからでも見れるって」
翔太は楽しそうに、あたしの手を引っ張る。
そんな姿に、思わず小さく吹き出す。
子供っぽすぎだよ、翔太。