【完】999本のバラを君に。
カレシとカノジョ
あの日、桜の木の下で話した日から、相原と一緒にいる時間が段々と増えていった。
昼休み、梨華と教室で食べていると、突然誰かに目隠しをされた。
「だーれだ♪」
「声でわかります〜。相原」
「あったりぃ〜」
目を開けると、相原が悪戯っぽく笑っている。
相原の隣には、学年主席の須田樹くん。
「なぁ、生物の教科書貸して」
「いーけど。珍しいことでもあるんだね。相原が授業受けるなんて」
「俺、根は真面目だもん」
「ぷっ、どこがっ!」
こうやって、最近あたしのところに、須田くんをつれてきて遊びにくる。
生物の教科書を相原に渡すと、相原は「んじゃな〜」といって、教室を出て行った。