【完】999本のバラを君に。
「だ、大丈夫だよ! 梨華にもいっぱい手伝ってもらうし、できるだけ2人っきりには鳴らないから! ねっ……?」
翔太は、あたしをギュッと強く抱きしめた。
「うん……」
掠れるような声で、あたしの耳元でそう言った翔太。
翔太の不安が、全身から伝わってくる。
「真優……」
愛しそうに、あたしの名前を呼ぶ声が切なくて。
どうすれば、翔太の不安は消えますか……?
あたしは、少し震えてる背中に手を回すことしかできなかった。