【完】999本のバラを君に。
「仲良いよねーほんと」
「んー気が合うだけかなぁ」
好きなアーティスト一緒だし、会話のテンポも合う。
「つき合わないの?」
「はぁ? 当たり前じゃん。別に好きじゃないし」
「ふーん」
昼休みが終わり、午後の授業が始まった。
午後の授業は、退屈すぎて寝る始末。
そして、放課後。
梨華と帰ろうとすると、担任に呼び止められた。
「豊崎ー」
「なんすか」
「ほい」
そう言って渡されたのは、プリントの束。
「な、なんですかこれ……」
「それ、職員室の俺の机に置いといてくれ」
「はーい……」
くっそー……。
梨華の奴、逃げやがって……。