【完】999本のバラを君に。
放課後になり、あたしは担任に呼ばれ職員室へと向かう。
「これ、図書室に返しといてくれ」
担任から渡されたのは、一冊の辞書。
「あ、はい。……あの、転校届ってでてますか」
「まだどこのクラスも一枚もきてないぞー」
「……ありがとうございます」
この担任の一言で、ほんの少し安心してしまう。
あたしは職員室を出て、図書室へと向かった。
図書室に着けば、あたしは辞書が置いてあるカウンターの方へと歩み寄る。
本を戻し、カウンターの椅子に座った。