【完】999本のバラを君に。
体育祭
体育祭当日。
あたしは体育祭実行委員として、テントの準備やら開会式などで忙しかった。
「豊崎さん、翔太君が倉庫からハードル取りに行ってるから、手伝ってきてあげて」
「はい!」
翔太と2人っきり……。
大丈夫、だよね……。
あたしは、ゆっくり倉庫の扉を開ける。
すると、翔太がハードルをもっていこうとしている姿。
「なに?」
「あ、手伝おうと……」
「そ」
今まで、あたしに向けられる瞳とは全然違う。
すごく、鋭くて、冷たい。