【完】999本のバラを君に。
「翔太君は、ずっと真優を好きだったよ!! 何があっても、真優のこと、ずっと見てた!! 見てたから、わかるよ……翔太君が、どんだけ真優を好きか。
真優が、どんなに翔太君を好きか……」
梨華の言葉に、あたしの瞳から涙が溢れ出す。
「ねぇ、真優。もう一度聞くよ。
真優、いいの? このままで、いいの?」
“翔太が決めたことだから”
そう、自分にずっと言い聞かせてきた。
言い聞かせて、押しつぶしてきた……自分の、本当の気持ち。
「……だ、やだよぅ……っ、行って欲しくない……ッ」
守ってくれなくて良い。
側にいてくれなくてもいいよ。
ただ、ただ、
あの笑顔を、失って欲しくない。
ずっと、笑ってて欲しい。
あの笑顔を、ずっと見ていたい。