【完】999本のバラを君に。
廊下を、全力疾走で走るあたし。
遠くから、教師の怒声が聞こえたり。
すれ違う人の中に、浦辺君が少し切なそうに立っていて。
ねぇ、翔太。
あたし、まだ翔太に伝えてないことがたくさんあるよ。
本当は、行って欲しくなんかないこと。
ずっと好きだってこと。
悠太君の、本当の気持ち。
どれもどれも、全部伝えたい。
ねぇ、翔太……。
翔太に、1つだけ聞きたいことがあるの。
お願いだから、
答えて。