【完】999本のバラを君に。
「お前、言ったな?」
「え、ってか、ガチ?」
「……まぁ、お試し?」
「……それなら」
「んじゃ、よろしくな。まひろ」
相原は、そうニッと笑った。
そして、チュッと、頬に触れるだけのキス。
「〜っ」
「ぷっ、照れてるしっ」
あまりにも、
相原の瞳が優しすぎて、胸の高鳴りが止まらなくて。
「真優も呼んでよ、翔太って」
「しょ、うた……」
「やった」
無邪気に笑う翔太の笑顔が、
どこか……とても、
寂しそうにみえた。