【完】999本のバラを君に。
学校に行けば、みんないつも通り教室で騒いでいる。
「真優、おっはよ〜」
「おはよ」
梨華もいつも通り。
「今日さ、体育バスケだってー。しかも先生いないから、やりたい放題♪」
「ほんと? ラッキー♪」
何も変わらない毎日。
「真優ちゃーん、今日映画どう?」
そして、翔太が転校してからこうやって、悠太くんがあたしを遊びに誘ってくる。
だから、悠太君の女の子遊びもすっかりなくなった。
「奢ってくれるの?」
「まーね」
「やった!」
悠太君は、少し意地悪で、言葉も容赦ないけど……それ以上に、優しい。
その優しい笑顔が、すごく翔太と似ていて、
やっぱり兄弟なんだって思った。