【完】999本のバラを君に。
放課後デート
5月になり、新入生も学校生活に馴れた頃。
2学年は1つの噂でもちきりだった。
「ねぇ、ホントにあの2人つき合ってんの?」
「いつも2人で授業サボってるらしいよ」
はぁ……別に、いいんだけど。
ここまでもちあげられるとは。
「真優〜っ、噂止まんないねー」
「いーよ、別に」
「でも、みんなビックリするよ。“転入生の相原とサボリ魔の豊崎がつき合い始めた”だなんて」
あたしと翔太がつき合うことになった、ということはあっという間に広がった。
まぁ、理由は簡単で。
「真優〜」
呼ばれた方を見ると、無邪気に笑ってる翔太。
……そう、コイツが毎時間のようにあたしの所に来るから。