【完】999本のバラを君に。
「笑わせるから。絶対泣かせない。
だから、
俺の隣で笑ってよ」
悠太君が、冗談でこんなこと言ってないことぐらいわかる。
でも、ごめんなさい……。
「悠太君、あたしは……翔太が好き」
今、隣にいなくても。
もし、これからずっと会えなくても。
この気持ちだけは変わらない。
「……ん」
「ごめん、ね……」
「いーよ、別に。ダメ元だし。それより、映画次何見る?」
そう笑って聞いた悠太君が、すごく切なくて。
悠太君の優しさに、また涙が出そうになった。