【完】999本のバラを君に。
お嬢サマ
三学期が始まってから、三週間。
うちのクラスに、またもや転入生。
「初めまして。東京の学校からきました、染谷麗華です」
そう笑う彼女は、小柄で茶髪の髪ゆるく巻いていて、大きな瞳にぷっくりとした唇でとにかく整っている。
雰囲気は、いわゆるお嬢様。
「悠太君、可愛い子だね」
「……ちっ」
舌打ち??
あれから、悠太君とは普通に喋っている。
悠太君が少し無理してるのは何となく気づいている。