【完】999本のバラを君に。
「真優ちゃんさ、進路とか決まってる?」
「んー全然。悠太君は?」
「俺は親父の後継ぐから」
「そっか」
「……真優ちゃん、あのさ」
「んー?」
「……まだ、兄貴に会いたい?」
え??
これ、この前も……。
『兄貴に会いたいって思う?』
どうして……??
「……ごめん、困らせた」
「ううん……」
「答えなんて、決まってるのにな」
「悠太君……」
「それよりさ、真優ちゃんのお弁当いつまで待てば良い?」
「あ」
「おまっ……忘れてたな」
「えへへ……」
「ったく」
呆れたように笑う悠太君。
あぁ、また……悠太君の優しさに甘えちゃった。
ごめんね、悠太君。