【完】999本のバラを君に。
「……大丈夫」
悠太君は、ギュッと強くあたしを抱きしめる。
「大丈夫だから」
「……」
「……泣きたいときに我慢すんな」
その言葉がすごく心に染みて、あたしの瞳からはさらに涙が溢れ出す。
あたしの背中を優しく撫でる手が優しくて、あたしを安心させる。
翔太……どうして、今会っちゃうの?
せっかく忘れようとしてたのに。
どうして……?
ねぇ、翔太、今麗華ちゃんとつき合ってるんでしょ?
クリスマスだって2人で楽しそうだったじゃん。
なのに、なんで……
幸せそうじゃないの??
その後、悠太君はずっとあたしの隣で手を握っていてくれた。