【完】999本のバラを君に。
彼の真実
……んっ。
「……あ」
目を開ければ、悠太君のベッド。
外はもうすっかり明るくて、朝だということがわかる。
「真優ちゃん、起きた?」
「……うん、ごめんね」
「……真優ちゃん、今日は学校を休んで行って欲しい場所があるんだ」
「え……?」
「いや、会って欲しい人がいるんだ」
少し切なそうに言う悠太君。
悠太君はメモをあたしの手のひらに置く。
「そこに場所が書いてある。大丈夫、真優ちゃんも一回会ったことがあるはずだから」
あたしが、会った事のある人……?