【完】999本のバラを君に。
「真優ちゃん」
「ん?」
「その人と会ったら、今度は俺と会って欲しい」
「うん、わかった」
「……その時さ、真優ちゃんの素直な気持ちを聞かせて」
そう言う悠太君は、すごく切なそうで。
あたしは頷く事しかできなかった。
悠太君が学校に行くと同時に、あたしも自分の家に戻り、シャワーを浴びて私服に着替える。
悠太君からもらったメモに書いてある場所は、ここから2つ先にある駅の中に入っているカフェ。
そんなに遠くないな。
待ち合わせは11時だし……そろそろ、かな。
あたしはバッグをもって、家を出る。
電車に乗って、2つ先の駅で降りる。
待ち合わせ場所に行くと、あたしは思わず目を丸くした。
カフェの中であたしに手を振っている人は、美沙さん。