【完】999本のバラを君に。
カフェの中に入れば、美沙さんが「久しぶり!」と笑顔で迎えてくれた。
「お久しぶりです!」
「……今悠太とつき合ってるんだって?」
「……っ」
「とりあえず座って。飲み物はココアでよかったかな」
「はい」
あたしはテーブルに置いてあるアイスココアを口にする。
「あの」
「待って、あたしから言わせて」
「……はい」
「……今日の朝さ、悠太に電話したの。……翔太のことで」
ゆっくり話し始める美沙さん。
でも、どこか、大事な事を避けてるように。