【完】999本のバラを君に。
数えきれない感謝と
公園のベンチで待っていると、制服姿の悠太君の姿が見えた。
「お待たせ」
「ごめんね、早退させちゃって……」
「いや、元からそのつもりだったし」
「……悠太君、あたし」
「いいんだよ」
え……?
「俺に気なんてつかわなくていいんだよ」
「……ちがっ」
「真優ちゃん、今の真優ちゃんの気持ちぐらい俺にだってわかってる。
……忘れようとしてる真優ちゃんの本当の気持ちも。
……もう一度戻りたいと思ってることも」
悠太君の言葉に、涙が零れる。
そっと、悠太君はあたしの頬に触れる。