【完】999本のバラを君に。
「ところで真優ちゃんってぇー、翔太とどこまでいったの?」
「へ?」
「まさかキス止まり?」
「え、えと、はい……」
「ふーん……。じゃあ、大変だね」
「え?」
麗華ちゃんは、グッと顔を近づけて、あたしの耳元で悪戯っぽく囁いた。
「翔太って、案外激しいから」
麗華ちゃんの言葉に、カァァァァッと顔が熱くなる。
「なっ」
「ふふ。今日の放課後も翔太のところに行くんでしょ? 婚約は解消って言っといて!」
そう言って屋上を出て行った麗華ちゃんの笑顔は、すごう綺麗で。
きっと見た人が、恋に落ちちゃうんじゃないかってぐらいに。