【完】999本のバラを君に。





翔太って、ほんと不思議な奴。

子供っぽいのか、男らしいのか、わかんないよ。

でも……嫌いじゃないって思った。

ううん、むしろ……かっこいいなって、素直に思ったんだ。

「そろそろ時間だな」

「そうだね」

その後、2人で席に座り、しばらくして映画が始まった。

……あ。

手を置いている場所で、翔太との手が触れ合う。

こういう時、恋人なら握り合うんだよね……。

でも、あたしたちはまだお試しだ。




あたしと翔太は、手を繋がないまま、映画を観た。







< 26 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop