【完】999本のバラを君に。
梨華の言葉に、今まで出てこなかった涙が、あたしの瞳から溢れ出した。
『もしも生まれ変われるのなら、俺はもう一度真優に会いたい』
翔太の、そんな言葉を思いだす。
「翔太ぁ……っ、翔太ぁ……っ」
声を聞かせてよ。
太陽のような笑顔を見せて。
「真優……っ、翔太君は本当に、真優が好きだったんだよ……っ?」
ねぇ、翔太。
このバラに、どれだけ翔太の想いが込められてるの?
あたしは、バラをそっと強く抱きしめた。
ねぇ、どれだけの愛情が、詰まってる……?