【完】999本のバラを君に。
相合傘
6月になり、あたしと翔太がつき合ってるという噂も落ち着いた頃。
時期は梅雨で、雨が続いているこのごろ。
あたしと翔太は2人で屋上の階段のところで、サボっている。
「今日も雨だな」
「ねー」
外が雨だから、いつものサボり場所である桜の木の下でサボれない。
「俺傘もってきてねーや」
「え、なんで」
「めんどくせーんだもん」
なにそれ。
朝から雨振ってたじゃん。
「ってのは嘘でー、くる途中壊れちった」
「ははっ、どんまーい」
「……」
あたしをジーッと真っすぐみる翔太。
なに、その目。
……あぁ、なるほど。