【完】999本のバラを君に。






「もう、おしまいっ。お試しの恋人なんて、もうおしまい。



……バイバイ、相原」



あたしは、そう言って全力疾走で走った。

そして、次第にあたしの頬に水滴が伝う。

雨がポツンポツンと、体に当たるのがわかる。

昨日、翔太と相合傘した道を、ただ、ただ走った。


苦しい。苦しい。

胸に、何かが刺さってるように痛い。


あの笑顔も、

優しい言葉も……


全部、嘘だったんだ。








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