【完】999本のバラを君に。
「これ最後だなー」
隣の男子が、そんなことを呟いた。
その言葉を聞いて、あたしは大きく息を吸った。
「かっとばせーーーーーーーーーっ!!!!」
あたしの言葉は一気に響いた。
翔太はあたしの方を向いて、目をまん丸にしていて。
そして、ニッと笑って、ホームラン宣言のポーズをとってみせた。
翔太……翔太。
今までの翔太の言葉に、嘘なんて1つもなかったんだね。
どれも、翔太のキモチで。