【完】999本のバラを君に。
「コンビニ寄る?」
「んーどっちでも」
「んじゃ、寄んなくていい? 時間ギリだからさ」
「うん」
そんな他愛ない会話をして。
何も喋らなくても、こうして側にいるだけで、心がホッとする。
「ねぇ、翔太」
「んー?」
「こーいうのって、幸せっていうのかな」
「ふ。……そーなんじゃないですか」
「ぷっ。照れ隠し下手くそ」
「うるせっ」
翔太、勝手に思ってもいいよね。
……この時間が、あたしにとっても、翔太にとっても、幸せな時だって。