【完】999本のバラを君に。
お昼になり、教室に行こうと起き上がると突然カーテンが開いた。
「おっす、豊崎」
「浦辺君……」
「大丈夫か? あ、これ、弁当」
「あ、ありがと……」
……なんで、浦辺君が??
「ホントは、花澤が相原に頼んでたんだけど、相原断ってたから、俺が横取り」
「そっか……」
翔太、断ったんだ……。
「ありがと、浦辺君」
「ん」
その後、あたしは1人で桜の木の下でお弁当を食べた。
翔太は、どこで食べてるのかな……。
1人で食べるのなんて、いつぶりだろう。
今まで、ずっと翔太から誘ってきてくれて……。
『真優』
満面の笑顔で、あたしの名前を呼んで。