【完】999本のバラを君に。





翌日、珍しく翔太からメールがきていた。

《ごめん、急用できたから今日遊べねぇ。明後日は平気だから》

翔太が急用なんて、珍しい。

久しぶりに、梨華でも誘ってみよっかなぁ。

梨華にメールをすると、すぐに返信は返ってきて、午後から遊ぶ約束をした。

約束は午後だし……買い物行こーっと。

あたしは、私服に着替え、家を出た。



近くにあるアウトレットに行き、お気に入りの服屋さんに入る。

あ、このネックレス……ペアネックレスだ。

「可愛い……」

テディベアのペアネックレス。

翔太はあんま好きそうじゃないけど……せっかくだし、買おうかな。

テディベアのペアネックレスをレジにもっていき、お財布を取り出す。

「袋はお分けしますか?」

「あ、はい。お願いします」

「かしこまりました。……あれ」

「え?」

レジの店員さんは、あたしを見て目を丸くしている。






< 86 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop