【完】999本のバラを君に。
小さなクローバー
夏休みの終わり頃、あたしは、いつもと同じように翔太の家にきている。
そして、翔太の家は……誰もいない。
「なぁ、夏休み最後の日、どっか行こーぜ」
「えー宿題はー?」
「んなもん、終わってるっつーの」
「え、嘘……」
いっつも遊んでばっかりなのに……。
そりゃ、たまーに2人で宿題やってるけど……。
「と、そーだ。これ、やるよ」
「? なにこれ」
渡されたのは、ペンダント。
ペンダントの中には、クローバーが入っている。
「ねぇ、このクローバー四葉じゃないけど……」
普通、こういうの四葉なんじゃ……??
「しょーがねーじゃん。手作りなんだから」
「翔太が作ったのっ?!」
「まさか。俺のイトコ。この前くれた」
「ふーん……」
可愛い……。