ごめんね。
「それでも…結衣のことが誰よりも大好きだったから、この半年間彼氏として隣にいた」
「……」
「その気持ちは結衣も同じだと思ってた」
「…大和」
なんで視界が歪むのよ。
なんで涙が溢れるのよ。
「でも……結衣は別れるっていう選択を簡単に選べるくらいの想いだったんだな」
あたしが今泣いちゃダメでしょ。
あたしが今泣く権利なんてないでしょ。
「転校か……友達いっぱい作れよ」
「…うん」
「勉強も…って結衣は俺より勉強できるな」
「…ん」
大和は一瞬、窓の景色を見ると目を閉じてあたしをまっすぐ見た。
「……よし、分かった。結衣、別れよ」
「ご……めん」
辛そうに笑う大和を見てあたしは最後まで残酷な口癖を口にした。